定年後の仕事ランキングTOP10|未経験OKで長く続けやすい職種を徹底解説

定年後も働きたいと思っているけれど、「具体的にどんな仕事があるのかわからない」「自分の年齢でも採用されるのか不安」という方は少なくありません。
転職エージェントに相談するにも、まず職種の全体像をつかんでおきたいというのが本音ではないでしょうか。

この記事では、実際に60代以上の方が多く就いている仕事を、採用されやすさ・体力負担・時間の柔軟さ・給与感の総合評価による独自ランキング形式でTOP10まで解説します。
「どんな仕事がありそうか」を知りたい段階の方に、職種の全体像をお届けします。

なお、「再雇用・転職・フリーランスといった働き方の形態別の選び方」については、定年後の仕事の選び方の親記事で詳しく取り上げていますので、あわせてご覧ください。

目次

定年後も働く人が増えている――その現実

「定年後は仕事から離れてのんびりしたい」という時代は、徐々に過去のものになりつつあります。
内閣府の令和7年版高齢社会白書によると、60〜64歳の就業率は男性で84.0%、女性で65.0%に達しています。
男性に至っては、4人に3人以上が何らかの形で仕事に就いている計算になります。

さらに注目すべきは、現在仕事をしている60歳以上の方の約8割が「70歳くらいまで、あるいはそれ以上働き続けたい」と回答していることです。
お金のためだけでなく、社会とつながり、生きがいを感じながら働き続けることへのニーズが、幅広い年代で高まっています。

「定年後に働くことが普通になった時代」であるからこそ、自分に合う職種を事前にリサーチしておくことが大切です。
次の章から、実際に60代が選んでいる仕事をランキング形式でご紹介します。

定年後の仕事ランキングTOP10

このランキングは、「採用されやすさ」「シニアの就業実績」「体力負担の少なさ」「時間の柔軟さ」の4軸を総合的に評価した独自ランキングです。
給与の高さよりも、「定年後に長く・無理なく続けやすい仕事かどうか」を重視して順位をつけています。
地域や雇用形態によって条件は異なりますので、給与目安は参考値としてご覧ください。

1位:警備員

定年後の仕事として最も採用実績が豊富なのが警備員です。
施設内の巡回・出入管理・防犯カメラ監視といった業務が中心で、機敏な動作や重い荷物の運搬はほとんど必要ありません。

定年後に選ぶ理由として大きいのが、「60代でも当たり前に働いている職場」である安心感です。
警備業全体では60歳以上が就業者全体の約半数近くを占めており、定年退職後に転職してくる方も多く、80歳を超えて現役で働いている方もいます。
シフト制で週2〜3日から働ける求人も多く、体力の状態に合わせて出勤日数を調整しやすいのも魅力です。

給与の目安は月収15〜22万円程度(地域・雇用形態により異なります)。

2位:マンション管理人・受付

マンションや小規模ビルの管理人、あるいはオフィスや施設の受付スタッフとして働くスタイルです。
日中の来訪者対応・郵便物の受け取り・簡単な設備確認といった業務が主となり、立ちっぱなしや体力消耗が少ないのが特徴です。

週2〜3日・1日4〜6時間といった短時間勤務の求人が多く、年金受給と組み合わせた「ほどよく働く」スタイルに向いています。
社会経験の豊富なシニア世代に対して「落ち着いた対応ができる」と評価される職種でもあり、採用担当から歓迎されるケースが多い点も特徴のひとつです。

給与の目安は月収10〜16万円程度(パート・短時間勤務の場合)。

3位:介護補助(生活援助)

介護の現場では、食事・掃除・洗濯・買い物といった生活援助業務において、資格や経験がなくても応募できる求人が多く存在します。
身体介護(入浴・排泄の直接介助)は有資格者が担うことがほとんどですが、生活援助の範囲であれば未経験・無資格でスタートできるのが介護補助職の強みです。

介護業界は人手不足が慢性的で、シニア層の採用意欲が非常に高い業種でもあります。
60代の主婦経験を持つ方にとっては、日常生活の延長線上で取り組みやすい内容でもあるでしょう。
体力的には中程度の負担がありますが、パートタイムで週3〜4日・午前中のみといった働き方も選べます。

給与の目安は月収10〜15万円程度(パートタイムの場合)。

4位:清掃スタッフ

ビル・商業施設・公共施設などの清掃業務は、65歳以上が就業者に占める割合が非常に高い職種のひとつです。
手順がシンプルで覚えやすく、前職の業種・経験を問わず採用されやすい点が大きな魅力です。

業務内容は床の清掃・トイレ清掃・ゴミ回収など、担当箇所を決められた手順でこなしていくスタイルが中心です。
他の人と関わる場面が比較的少なく、一人で黙々と働きたい方にも向いています。
早朝・夕方シフトなど勤務時間の選択肢が広く、生活リズムを大きく崩さずに始められます。

給与の目安は月収8〜14万円程度(パートタイムの場合)。

5位:タクシードライバー

タクシー業界は、定年後の再就職先として「稼ぎを重視したい方」に向いた選択肢です。
全国ハイヤー・タクシー連合会のデータによると、タクシー運転者の業界平均年齢は約60歳前後で、50代以上が就業者の大きな割合を占めています。
まさに「シニアが主役の業界」といえます。

他の定年後の仕事と大きく異なるのが、収入の伸びしろです。
歩合制が組み込まれた給与体系のため、努力次第で年収を大きく伸ばすことができます。
60〜64歳のタクシー運転者の平均年収は429万円程度とされており、一般の全職種平均(同年代:389万円)を上回るデータもあります。

ただし、二種免許(第二種運転免許)の取得が必要です。
多くのタクシー会社が免許取得費用を全額会社負担する制度を設けていますが、取得までに1か月程度の時間がかかる点は考慮が必要です。

給与の目安は月収20〜35万円程度(会社・地域・稼働状況により大きく異なります)。

6位:軽作業(仕分け・梱包・ピッキング)

物流倉庫や工場での仕分け・梱包・ピッキングなどの軽作業は、1日単位・週1日からでも応募できる求人が多いのが特徴です。
仕事内容が明確でルーティンワークが中心のため、覚えることが少なく、定年直後でも無理なく始めやすい職種です。

接客や電話対応がほとんどなく、黙々と作業に集中したい方に向いています。
体を軽く動かし続けられるため、「完全に仕事を辞めるのは寂しいが、重い責任は負いたくない」という方の心理的ニーズにも応えやすい仕事です。

給与の目安は日給5,000〜9,000円程度、月収で換算すると8〜13万円程度。

7位:在宅ワーク(データ入力・文字起こし等)

自宅からパソコン1台で取り組めるデータ入力・文字起こし・アンケート回答などは、通勤の必要がなく体力負担がほぼゼロという点で特に人気があります。
体力的な不安を抱える方や、地方在住で求人が限られている方にとって、現実的な選択肢となっています。

ただし、スキルや経験がない状態からのスタートとなると、月収は3〜8万円程度と低めになるケースが多い点は正直にお伝えしておきます。
在宅ワークの具体的な始め方や収益化のポイントについては、在宅ワークの始め方・稼ぎ方はこちらで詳しく解説しています。

給与の目安は月収3〜8万円程度(スキル・稼働時間により幅があります)。

8位:塾講師・習い事の先生

現役時代に培った専門知識や技術を活かして、子どもや大人に教える仕事です。
英語・数学・音楽・書道・料理・PC操作など、分野は多岐にわたります。

個人塾やカルチャーセンターでのパート勤務であれば、週2〜3日・1コマ90分といった短時間勤務が一般的です。
「教えること」「人と関わること」に喜びを感じる方にとっては、やりがいも大きく、長期間続けやすい仕事といえます。
前職でのスキルや資格が直接活かせるため、「未経験」ではなく「即戦力」として採用してもらえる点も強みです。

給与の目安は月収8〜15万円程度(コマ数・科目・雇用形態により異なります)。

9位:給食スタッフ・調理補助

学校・病院・社員食堂などの厨房で、食材の下ごしらえ・盛り付け・食器洗いなどを担う仕事です。
調理師免許がなくても応募できる求人がほとんどで、主婦として長年台所に立ってきた方の経験がそのまま活きる職種です。

勤務時間が比較的固定されており、「午前中だけ」「給食が出る平日のみ」といったパターンが多いため、生活リズムが整えやすいのが特徴です。
校給食の場合は夏休み・冬休みが休みになるため、メリハリのある働き方ができます。

給与の目安は月収8〜12万円程度(パートタイムの場合)。

10位:シルバー人材センター

各市区町村に設置されているシルバー人材センターは、60歳以上を対象とした就業支援の仕組みです。
除草・植木剪定・大掃除・家事代行・PC入力補助など、地域のニーズに応じたさまざまな仕事を請け負います。

収入は月1〜5万円程度と控えめですが、「地域の役に立ちたい」「仲間と一緒に活動したい」という方には非常にマッチする選択肢です。
まず軽く社会参加してみたい、仕事の感覚を取り戻したいという方の「最初の一歩」としても活用されています。

給与の目安は月収1〜5万円程度(配分金制度によるため「給料」ではなく「配分金」と呼ばれます)。

自分に合った仕事を選ぶ3つの基準

ランキングを眺めてみても、「自分にはどれが合うのかわからない」と感じた方も多いでしょう。
ここでは、職種を絞り込む際の実用的な判断基準を3つ紹介します。

体力と時間の条件を先に決める

最初に決めるべきは「どれくらい働けるか」という物理的な条件です。
フルタイム(週5日・1日8時間)が問題なく続けられるのか、それとも週3日以内・1日4〜5時間が限界なのかを、体力・健康状態・家庭の事情を踏まえて正直に見極めることが重要です。

立ち仕事をどの程度こなせるかという視点も欠かせません。
警備員やマンション管理人は「立って待機する時間」が長い場合があり、膝や腰に持病がある方にとってはつらく感じることもあります。
逆に、在宅ワークや清掃業務は状況に応じて負担を調整しやすい傾向があります。
まず自分の体の条件を軸にすることで、検討できる職種の範囲が一気に絞られます。

「未経験OK」か「スキル活用」かで方向性が変わる

定年後の仕事には大きく2つの方向性があります。
ひとつは、これまでのキャリアとは関係なく「新しいことをゼロから始める」未経験OKの仕事です。
警備員・清掃・軽作業・介護補助などがこれに当たります。
「前職の重圧から解放されて、気楽に働きたい」という方に向いています。

もうひとつは、現役時代に積み上げた知識・技術・人脈を活かす「スキル活用型」です。
塾講師・習い事の先生・専門職でのパート勤務などが代表例です。
即戦力として採用されやすく、やりがいも感じやすい反面、前職と似た環境になるため「気持ちの切り替え」が難しいと感じる方もいます。
どちらの方向性が自分にとって心地よいかを考えることが、長続きする仕事選びの鍵になります。

収入の目標額と年金収入のバランスを確認する

働いて得たい収入が「月5万円の小遣いが欲しい程度」なのか「月15万円以上の安定収入が必要」なのかによって、選ぶべき職種は大きく変わります。
年金受給額と照らし合わせて、「仕事から得たい収入はいくらか」を具体的な数字で確認しておきましょう。

なお、年金を受給しながら働く場合、収入額によっては在職老齢年金の仕組みにより年金額が一部調整されることがあります。
この点の詳しい仕組みについては、再就職の詳しい進め方はこちらの記事で解説していますので、気になる方はご確認ください。

仕事の探し方と使えるサービス

職種のイメージが固まったら、次は実際に求人を探す段階です。
定年後の仕事を探す主なルートは、ハローワーク・シニア向け転職エージェント・シルバー人材センターの3つです。

ハローワークは全国に設置されており、60代向けの求人も豊富です。
「生涯現役支援窓口」を設けているハローワークも増えており、専門スタッフに相談しながら求人探しを進められます。
シルバー人材センターについては前述の通り、収入よりも地域参加を重視する方向けの選択肢です。

転職エージェントを使うメリットは、担当者と対話しながら「自分の条件に合う職種・求人」を一緒に見つけていける点です。
特にマイナビミドルシニアやリクルートエージェントのようなシニア層に対応したサービスは、60代の転職市場の現実を熟知したアドバイザーが在籍しており、一人で悩むより格段に具体的な情報が得られます。
「まずどんな仕事に向いているか聞いてみたい」という相談ベースの利用も歓迎されています。

求人の探し方の詳細・ハローワーク活用のノウハウ・面接対策については、再就職の詳しい進め方はこちらをご参照ください。

よくある質問

Q. 定年後から未経験の職種に就けますか?

はい、特に警備員・清掃・軽作業・介護補助などは、業界全体として未経験者・シニア層を積極的に採用しています。
60代の採用実績が豊富な職種から選ぶことで、ハードルは大幅に下がります。
資格取得が必要な職種でも、会社が費用を負担してくれるケースがある(タクシードライバーの二種免許など)ため、諦めずに求人情報を確認してみましょう。

Q. 週2〜3日しか働けないのに仕事はありますか?

十分にあります。
マンション管理人・清掃スタッフ・軽作業・給食スタッフなどは、週2〜3日・1日4〜5時間のパートタイム求人が豊富です。
シルバー人材センターも短時間・短期の仕事が中心のため、体力や家庭の都合に合わせた働き方がしやすいといえます。

Q. 年金をもらいながら働くと減額されますか?

一定の収入水準を超えると、在職老齢年金の仕組みにより年金が一部支給停止となる場合があります。
ただし、影響が出る収入水準には条件があり、パートタイムで月10〜15万円程度の収入であれば多くの場合は影響が出ません。
詳しくは再就職の詳しい進め方はこちらで解説していますので、ご自身の収入予定と照らし合わせてご確認ください。

Q. 60代の採用はどのくらい厳しいですか?

職種によって大きく異なります。
警備員・清掃・軽作業・介護補助などはシニア採用の実績が豊富で、年齢を理由に門前払いされる可能性は低いといえます。
一方で、事務職・IT系・管理職などは競争が激しく、スキルや資格がないと難しい場合もあります。
このランキングで紹介した職種は、いずれも「60代でも採用されやすい」という観点を重視して選んでいます。

まとめ

この記事では、定年後に選ばれやすい仕事をTOP10形式でご紹介しました。
警備員・マンション管理人・介護補助など、未経験から始めやすい職種は意外と多く、60代が活躍している現場も全国各地に広がっています。

まずは気になった1〜2職種を絞り、実際の求人を見てみることが大切です。
求人を眺めるうちに「これならできそう」と感じる仕事が見つかることも多く、転職エージェントへの相談もその延長線上で自然に始められます。
定年は終わりではなく、新しい働き方を選び直せるスタートラインです。

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