60代でもできる在宅ワーク10選|スキルなしから始める方法

体力的に外へ出て働くのが不安になってきた、でも年金だけでは毎月の生活がちょっと心もとない——そんな思いを抱えている60代の方は、決して少なくないでしょう。
「在宅ワークって、若い人がやるものじゃないの?」と感じている方も多いかもしれません。
じつはそれは思い込みで、パソコンを多少使えてスマートフォンを普通に扱えれば、60代からでも今日から始められる在宅の仕事はたくさんあります。
この記事では、スキルなしから挑戦できる在宅ワーク10種類を、難易度・月収目安・向いている人・始め方まで丁寧に解説します。
副業の選択肢全体を比べてみたい方は、定年後の副業完全ガイドもあわせてご覧ください。

60代の在宅ワーク、まずここを押さえる
在宅ワークとパートの違い
在宅ワークとパート・アルバイトは一見似ているようで、働き方の仕組みがまったく異なります。
パートは会社と「雇用契約」を結ぶため、決まった曜日・時間に出勤し、会社の就業規則に従う必要があります。
一方、在宅ワークの多くは「業務委託契約」という形で、特定の仕事を完成させることで報酬を受け取る仕組みです。
会社に縛られないぶん、何時から作業するかを完全に自分で決められます。
急な体調不良のときでも無理して出勤しなくていい、という安心感は体力面に不安を抱える60代にとって大きなメリットでしょう。
ただし、雇用されているわけではないため、仕事が入らなければ収入もゼロになります。
「収入が不安定になりやすい」というデメリットはフラットに受け止め、焦らず少しずつ実績を積み上げていく心構えが大切です。
月にどのくらい稼げるか(収益の現実)
在宅ワークを始めたばかりの60代が現実的に目指せる月収は、1万円〜5万円程度が目安といえます。
クラウドソーシングでは、実績ゼロの状態だと受注できる案件の単価が低めに設定されており、いきなり月10万円を目指すのは難しいのが実情です。
「最初の数ヶ月は実績を作りつつ、在宅ワークというスタイルに慣れる期間」と割り切ることが、結果として長続きにつながります。
なお、年間の副業収入が20万円を超えた場合は確定申告が必要になります。
詳しい手続きは退職後の確定申告で丁寧に解説していますので、あわせてご確認ください。

60代にできる在宅ワーク10選
データ入力
難易度は★☆☆と、在宅ワークのなかでも最も取り組みやすい仕事のひとつです。
月収目安は5,000円〜20,000円ほどで、まず在宅ワークに慣れるための入口として最適といえるでしょう。
データ入力は、アンケート結果・名刺情報・商品データなどをExcelやスプレッドシートに打ち込む仕事です。
特別なスキルは必要なく、パソコンのタイピングが普通にできれば挑戦できます。
クラウドワークスやランサーズでは「タスク形式」という仕組みがあり、採用審査なしで1件ずつこなせるため、実績ゼロの方でも安心して始められます。
向いているのは、コツコツした作業が苦にならない方や、「まずやってみたいけど何から手をつければいいかわからない」という方です。
単価は低めですが、その分「1件完成させる」という最初の経験値を積む場として非常に優れた仕事です。
文字起こし(テープ起こし)
難易度は★☆☆で、月収目安は5,000円〜30,000円程度です。
データ入力より少し収入の幅が広く、慣れてきたら月2〜3万円を目指すことも十分可能でしょう。
文字起こしは、会議の録音やインタビュー音声を聴きながら、話の内容をテキストに変換する仕事です。
耳が良く、集中して音声を聴き続けられる方に向いています。
最近では「Speechy」などの音声認識ツールを補助的に活用しながら効率を上げる方法も一般的になってきており、作業時間を短縮しやすくなっています。
クラウドワークスやランサーズで「文字起こし」と検索すれば案件を探せます。
1分の音声を書き起こすのに平均3〜5分程度かかりますが、慣れるほどスピードが上がっていくのも面白さのひとつです。
Webライティング
難易度は★★☆で、月収目安は10,000円〜50,000円と幅があります。
コツをつかんで単価を上げていけば、60代の在宅ワークのなかでは比較的収入が伸びやすい仕事です。
Webライティングは、ブログ記事やウェブサイト向けの文章を書く仕事です。
「文章を書くのが好き」「人に何かを伝えるのが得意」という方には、特に相性の良い仕事といえます。
クラウドワークスの「ライティング・記事作成」カテゴリでは、初心者向けのタスク案件から始めて、徐々に単価の高いプロジェクト案件へステップアップしていくことができます。
最初のうちは文字単価0.5円〜1円程度の案件が中心ですが、実績と評価を積み重ねるにつれて2円〜3円以上の案件にも手が届くようになります。
現役時代の仕事経験や趣味の知識を活かせるテーマを選ぶことで、他のライターとの差別化にもなるでしょう。
アンケートモニター
難易度は★☆☆で、月収目安は1,000円〜5,000円程度です。
大きく稼ぐことはできませんが、「まず在宅ワークという感覚に慣れてみたい」という方の最初の一歩として最適な仕事といえます。
アンケートモニターは、商品の感想や日常生活に関する質問に答えて、ポイントや現金に換える仕事です。
マクロミルやNTTコム リサーチなど大手のモニターサービスは運営実績が長く、信頼性の面でも安心して利用できます。
スマートフォンだけで完結するアンケートも多く、パソコンが苦手な方でも取り組みやすいのが特徴です。
登録は無料で、解約もいつでもできます。
「本格的に始める前に少し試してみたい」という方は、まずここから踏み出してみるとよいでしょう。
フリマアプリ(メルカリ・ヤフオク)
難易度は★☆☆で、月収目安は5,000円〜30,000円ほどです。
売れるものさえあれば、スマートフォン一台で始められる手軽さが魅力です。
フリマアプリは、自宅に眠っている不用品を写真撮影して出品し、売れたら発送するシンプルな仕事です。
収入を得ながら部屋の整理ができる一石二鳥な点が、60代に特に人気の理由でしょう。
写真は明るい場所で白い背景の上に置いて撮影するだけで、ぐっと見栄えが良くなります。
メルカリでは「らくらくメルカリ便」を使えばコンビニや郵便局から手軽に発送できるため、梱包や送付の手間もそれほどかかりません。
向いているのは、物の価値を見極めるのが得意な方や、手持ちの品を整理しながら少し稼ぎたいという方です。
ネットショップ(ハンドメイド販売)
難易度は★★☆で、月収目安は5,000円〜50,000円(個人差大)です。
得意なものがある方は月5万円を超えるケースもあり、趣味と収入を両立できるユニークな仕事です。
ハンドメイド販売は、編み物・陶芸・布小物・革細工・アクセサリーなど、自分の得意な手仕事を作品として販売する仕事です。
minneやCreemaといったハンドメイド専門のマーケットプレイスに作品を出品するだけで、全国の購入者に届けることができます。
趣味でやっていたことがそのまま収入につながる、60代ならではの強みを活かせる仕事といえるでしょう。
ただし売れるまでに時間がかかる場合もあるため、「好きなことを続けながら少しでも稼げたら嬉しい」くらいの気持ちで取り組むと長続きします。
素材費などの初期投資が発生する点も、念頭に置いておくとよいでしょう。
在宅コールセンター(電話・チャット対応)
難易度は★★☆で、月収目安は20,000円〜60,000円と、10種類のなかでも比較的安定した収入が期待できます。
在宅コールセンターは、企業から委託された電話やチャットでの問い合わせ対応を自宅で行う仕事です。
コミュニケーションが得意で、人の話をきちんと聞ける方に向いています。
現役時代に電話応対・接客・営業の経験がある60代の方にとっては、これまでのスキルがそのまま活かせる仕事でしょう。
「テレコメ」など在宅コールセンターの求人に特化したサービスで仕事を探すことができます。
自宅の固定電話や専用ヘッドセットが必要になる場合もあるため、応募前に必要機材を確認しておくことをおすすめします。
オンラインアシスタント・秘書業務
難易度は★★☆で、月収目安は20,000円〜50,000円程度です。
事務経験がある方は即戦力として評価されやすく、比較的スムーズに案件を取りやすいでしょう。
オンラインアシスタントは、スケジュール管理・メール対応・資料作成・経理補助など、企業の事務的な業務をリモートで担う仕事です。
「CASTER BIZ(キャスタービズ)」などのサービスを通じて企業とマッチングする仕組みで、利用には登録審査があります。
事務・秘書・経理などの実務経験がある方は、現役時代の経験値が大きな武器になります。
1社に専属で入るのではなく複数のクライアントを掛け持ちする形が一般的で、週に数時間から稼働を調整できるのも魅力のひとつです。
校正・校閲
難易度は★★☆で、月収目安は10,000円〜40,000円程度です。
じっくり丁寧に取り組める方に特に向いた、落ち着いて続けやすい仕事です。
校正・校閲は、文章の誤字脱字・表記のゆれ・事実誤認などを丁寧にチェックする仕事です。
日本語の細かいニュアンスに敏感で、「ここ、おかしくない?」と気づく力がある方に向いています。
クラウドワークスで案件を探すほか、「日本エディタースクール」などの校正会社に登録する方法もあります。
出版社や編集プロダクションでの勤務経験がある方はもちろんのこと、読書が好きで文章を読み込む習慣がある方にも可能性が開かれている仕事です。
最初は単価の低い案件でも、実績を積むほどに信頼が生まれ、長期の依頼につながりやすいでしょう。
オンライン講師・趣味を教える
難易度は★★★で、月収目安は10,000円〜(個人差大)と幅広いです。
10種類の在宅ワークのなかで最もハードルが高いぶん、やりがいと充実感は格別な仕事です。
オンライン講師は、英語・料理・書道・ヨガ・楽器演奏など、自分の得意なことや専門知識を生徒に教える仕事です。
ストアカや「Oshiete! meee」などのプラットフォームを活用すれば、自分でカリキュラムを設計して出品できます。
最初は受講者がゼロということもありますが、継続して実績とレビューが積み重なると少しずつ申し込みが増えていきます。
現役時代に培った専門知識や趣味を「自分だけのコンテンツ」として形にできる、10選のなかで唯一の仕事といえるでしょう。
在宅ワーク詐欺から身を守る
怪しい案件の見分け方
残念ながら、在宅ワークを探している方を狙った悪質な業者が後を絶ちません。
特に60代の方はインターネット上のトラブルに慣れていないケースが多く、ターゲットにされやすい傾向があります。
国民生活センターでも副業・在宅ワーク詐欺に関する相談が継続的に寄せられており、事前の知識として知っておくことが大切です。
代表的な詐欺パターンは大きく三つあります。
ひとつ目は「簡単な作業で月10万円稼げる」という非現実的な高収入をうたう文句です。
ふたつ目は「業務を始めるために教材や機材を先に購入してください」という初期費用の請求です。
みっつ目は「詳しい内容はLINEで教えます」という誘導で、大手プラットフォームの外へ引き出そうとする手口です。
正規の在宅ワークは「初期費用ゼロ、まず作業してから報酬を受け取る」が基本です。
クラウドワークス{:target=”_blank”}やランサーズ{:target=”_blank”}といった実績のある大手プラットフォーム内だけで活動することを、強くおすすめします。
被害に遭ったときの相談窓口
もし怪しいと感じたり、実際に被害に遭ってしまった場合は、一人で抱え込まずにすぐ相談してください。
消費生活の相談窓口として、消費者ホットライン(188)に電話すれば、最寄りの消費生活センターにつないでもらえます。
年末年始を除いてほぼ毎日対応しており、気軽に問い合わせることができます。
また、国民生活センターのウェブサイトでは、副業・在宅ワーク詐欺の最新事例が随時掲載されているため、始める前に一度目を通しておくと安心でしょう。
「おかしいな」と思ったら迷わず相談する。
それが被害を防ぐ最大の一手です。
在宅ワークを始める5ステップ
まずやることはシンプルです。
難しく考えずに、次の流れを一歩ずつ進めていきましょう。
最初のステップは、クラウドワークスに無料登録することです。
メールアドレスがあれば5分ほどで登録でき、費用は一切かかりません。
やめたくなればいつでも退会できるため、まずは気軽に試してみてください。
次に行うのはプロフィールの記入です。
顔写真・自己紹介・得意なことや過去の経験をできるだけ丁寧に書き込みましょう。
プロフィールが充実しているほどクライアントから選ばれやすくなります。
「完璧に書こう」と思わず、まず書いてから少しずつ更新していく感覚で大丈夫です。
三番目のステップは、タスク形式の案件に5〜10件取り組んで「実績」を作ることです。
タスク案件は採用審査なしで誰でも取り組めるため、評価件数がゼロでも受注できます。
少額でも構わないので、まず評価をもらうことを最優先にしてください。
実績がついてきたら、プロジェクト形式の案件に応募してみましょう。
これが四番目のステップです。
プロジェクト案件はクライアントと個別にやり取りする形で、タスク案件と比べて単価が格段に上がります。
最初のうちは採用されないこともありますが、実績と丁寧な提案文が揃ってくれば採用率も上がっていくでしょう。
そして五番目は、継続案件を狙って安定収入へとつなげることです。
気の合うクライアントと長く付き合い続けることができれば、毎月安定した仕事が入ってくるようになります。
焦らず、じっくりと信頼関係を育てていくことが、在宅ワーク継続の秘訣といえるでしょう。
よくある質問
Q1. 60代でもクラウドソーシングで仕事は取れますか?
クラウドソーシングでは、プロフィールに年齢を記載する義務がなく、実質的に年齢非公開で活動できます。
クライアントが評価するのは「この人に仕事を任せられるか」という実績とプロフィールの内容です。
60代であることがハンデになることはほとんどなく、最初は実績ゼロでも取り組めるタスク案件もあります。
まず一歩踏み出してみることが大切でしょう。
Q2. パソコンが苦手でも在宅ワークはできますか?
スマートフォンだけで完結する仕事もあります。
アンケートモニターやフリマアプリ(メルカリ)はスマートフォンさえあれば始められます。
Webライティングやデータ入力などはパソコンがあると効率的ですが、まずスマホで慣れてからパソコン作業に移行するというステップを踏んでも問題ありません。
Q3. 確定申告はいつから必要ですか?
年間の副業収入が20万円を超えた場合、確定申告が必要になります。
20万円以下であれば原則として申告不要ですが、住民税の申告が必要になるケースもあります。
詳しくは退職後の確定申告で丁寧に解説していますので、ぜひご参照ください。
Q4. 1日どのくらい作業時間が必要ですか?
目標とする月収によって異なりますが、月1〜2万円を目指すのであれば1日1〜2時間程度が目安です。
無理のないペースで続けることを最優先にしてください。
最初から「毎日必ず何時間」と決めてしまうと義務感になりやすいため、「週に何日か、気が向いたときにやる」くらいの気軽さが長続きの秘訣でしょう。
Q5. 年金をもらいながら在宅ワークをして問題ありませんか?
業務委託型の在宅ワークは、厚生年金の在職老齢年金制度の対象となる「報酬」に含まれません。
そのため、在宅ワークの収入が増えても年金が減額される心配は基本的にないといえます。
ただし収入の状況によっては確定申告が必要になる場合がありますのでご注意ください。
在職老齢年金との関係について詳しく知りたい方は年金はいくらもらえる?受給額の目安と自分の年金を増やす方法をあわせてご覧ください。
まとめ
60代の在宅ワークは、スキルなし・体力不要・低リスクの三拍子で始められる、定年後の収入確保として非常に現実的な選択肢です。
データ入力やアンケートモニターのような入門的な仕事から、自分の趣味や経験を活かすオンライン講師まで、10種類の仕事がそれぞれ異なるニーズに応えています。
大切なのは、最初から稼ごうとしないことです。
最初の数ヶ月は実績を作りつつ在宅ワークに慣れる期間と割り切ることが、長続きにつながる最大のコツといえるでしょう。
副業全体のロードマップを把握してから始めたいという方は、ぜひ定年後の副業完全ガイドもあわせてご覧ください。

